矯正治療の限界

   

矯正治療は美容外科と大きく異なることがあります。

美容の場合は例えがヒアルロン酸を注入すれば、その部位が膨らんでしわがとれたり、ほうれい線がなくなり膨らみができたり、二重まぶたになったりと患部がダイレクトに治ります。
患部そのものにアタックできるので治療前の予測もつきやすいです。

対して矯正治療の場合に難しいことが歯を抜いて位置を差し替える訳では無く、歯槽骨という歯を支えている骨の中を動かす必要があることと、歯が動いてもダイレクトに口周囲の何組織が変化しないことにあります。

前者の歯の動きに関しては、そもそも弱くて50〜60キログラムくらいの咬む力を支える歯槽骨の中を動かすので、そんなに簡単に動いては困ります。動かす方向の骨が溶けて逆の部位に骨が出来てを繰り返しながら動くので時間がかかるのが当たり前と言えます。患者さんの年齢にも大きく左右されますし、個人差があるのが人間としては自然なことです。

後者の顔貌変化に関しては経験的に変化することはわかっていても、必ず何ミリの変化が出るとは言い切れません。唇の持って生まれた形や厚みなど変えられない部分もあります。
また、かみ合わせに骨格的な要素(骨格性上顎前突や下顎前突)が含まれていると、歯の動きにも軟組織変化にもさらに限界が生じます。

治療前にあまりに悲観的なことばかりお話ししては治療を行う気ががなくなりますし、かといってバラ色だけの説明も出来ません。

患者さんは概してプラスな説明は覚えていても、マイナスな説明は覚えていないことが多いです。

出来れば患者さんにマイナスな質問をたくさんしていただけると、矯正医としては説明のしがいがあるなと思うこの頃です。



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